山本ユキコの子育てフィロソフィ

子育てを会社でシェアしよう。子育ての体系的な知識と知見を会社でシェアして、働きやすい企業文化を育成

男性育休: 男性も子育てが自分事であるという自覚を、子育ても企業の責任であるという意識改革を

子育ては、チームで行うもの。子育てフィロソフィ代表 山本ユキコです。 

 

1月19日はイクメンの日だったそうです。この日に合わせたTNCの『Nスぺ』男性の育休特集で書籍の紹介をいただき、コメントもさせていただきました。

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厚生労働省が推進している男性育休の取得を、2.65%である現状から、

2017年に10%、2020年度には13%に上げることなどを目標に掲げています。

出典:厚生労働省ホームページ イクメンプロジェクト

https://ikumen-project.mhlw.go.jp/

 

私が主催する育児教室にくる母親たちに、ストレスチェックのテストを行いました。すると、出産後、子育てを一人で行う母親の抱えるストレスは、危機的であるといわれる数値の3~7倍と、想像を絶する数値が出てきます。

 

この時期に、父親が母親の家事と育児を分担することで子育て環境を劇的に向上させることができます。ただ、育休をとらせるだけでなく、育休中の家事・育児への取り組みについての啓発も同時に行うことが必要でしょう。子育てのお手伝いと、休暇のつもりで育休を取るなら、母親のメンタルは逆に悪くなるでしょう。

 

子育ては自分事だと考えて、積極的な子育てと育児の取り組みが必要です。父親としては、母親にとっての子育てのパ―トナーである自覚を持ち、積極的に家事・育児を行いましょう。

 

急に子育てとか、家事とか言われても、何をしたらいいのか分からない。そんな新米の父親には、拙書がお役に立てるでしょう。「身につまされすぎて、読み進められない…」という、父親も続出ですが…

出産・育児ママのトリセツ 〜「子どもができて妻が別人になりました」というあなたへ

出産・育児ママのトリセツ 〜「子どもができて妻が別人になりました」というあなたへ

 

 

個人としては、父親の育休を取りたい、取らせたいが、会社の風土や仕組みがなくて困っている。

そんな企業の積極的な父親の育児休暇取得を推進するために、男性が育休をとることで、企業へ厚生労働相からの助成金が取得できます。

1人目の男性育休(中小企業は連続5日以上)と、育休のための啓発の取り組みがあれば、中小企業には60万円の助成金がでます。また、育休中の人員の補てんにも助成金があります。

出典:厚生労働相都道府県労働局 ホームページ 両立支援等助成金のご案内

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/goannai.pdf

 

ぜひ、社労士の方にご相談されて、利用されてみて下さい。

 

先進企業の取り組み

Nスぺでは、男性育休を先進的に取り組む企業として、株式会社リコーが取り上げられていました。リコーでは2013年に24%だった男性の育休取得率が(すでに、この時点で13%という政府の目標は軽くクリア―しているのですが)2015年には76%を達成しています。

男性育休のインタビューがリコーホームページに掲載されています。

RICOH 2018 RECRUITING SPECIAL SITE

 

リコーの育児支援制度の紹介もあります。1990年からの地道の取り組みが紹介されています。

RICOH 2018 RECRUITING SPECIAL SITE

 

ぜひ、御社も続いてみて下さい。

 

子育ての理念を作るワークショップを行います

子育てを大事にする職場風土を育成するために、御社に合った、子育ての理念、方法の策定を一緒に行います。ぜひ、力にならせてください。

kosodate-p.com

思ったよりもホワイトな中小企業製造業と、思ったよりもブラックな公務員

子育てに理念を 子育てフィロソフィ代表の山本です。

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先日、地元の製造業の中小企業社長さんと、学生さんが集う会に伺う機会がありました。

 

そこに参加の社長さんは、地元の中小企業のものづくりの面白さを語り、その話に思わず引き込まれました。

 

「こんな、田舎だし。社員も大企業に比べたら、地元出身の少ない人数。でも、世界に誇れるオンリーワンの技術もいくつもある。世界を相手に、大企業を相手にできる面白い仕事だよ」

 

という、ものづくりの熟練した技術者達、そして、それを支える文系社員の熱い仕事ぶりを聞いて、本当に地元を誇りたくなりました。

 

しかし、それを聞いていた学生さんが、遠慮がちに

「仕事のやりがいはそれでありそうで素晴らしいのですが、私は、生活がきちんと営めて、家庭を作れるようになりたいんですが…」

ということを質問されていました。

 

学生さんは、やりがいはもちろんですが、ワークライフバランスを重視しているようでした。

 

すると、社長さんは

「どうしても、大手の24時間稼働中の工場が故障するなどして、『自分のところしか修理できない』という時は、職人さん総出で、直るまで仕事のこともあります。でも、そうでない時はみんな定時に帰りますよ

とのことでした。

 

詳しく聞いてみると、もちろん突発的なことがあると忙しいのですが、

 

基本、定時に帰れる。

育休・産休は昔から普通に取れている。

育休明けは、本人と話ながら基本的に同じ職に戻る。

女性の勤続年数はとても長い。

 

という実態だそうでした。

 

なんとなく、残業が多そうで、結婚したら退職させられそうなイメージ(私だけでしたか…?)の中小企業の製造業。でも、そうではないとのことでした。

 

確かに、地元の中小の工場の多い地域は、夕方の5時6時に帰宅ラッシュがあります。その時間にお家に帰れる人が多いということですよね。

 

社長さんが言うには

「公務員さんや大企業さんは、組織が大きいから書類の仕事が多くなる。でも、中小企業の製造業はラインを動かして、商品を流してなんぼ。書類の仕事はそこまで多くなく、そこまで常習的な残業はない」

ということでした。

 

もちろん、中小企業はピンからキリまでいろいろあり、ここでお会いしたのは、中企業でも素晴らしい皆さまばかりでした。実際は違うところもあるでしょう。

 

でも、鬱で退職するほど残業している公務員よりも、この製造業の中小企業は「働きやすい」環境であると思えます。

 

いろいろなカテゴリーの職種の中に、働きやすい職場がそれぞれにあることを、私も伝えていきたいと思いました。

 

九州でワークライフバランスが整っている企業さんを紹介してください

来年から派遣・職業紹介業をされている九州スタッフさんと一緒に、九州でワークライフバランスが整っている企業さんを紹介する取り組みを始めます。

皆様で「ここはワークライフバランス整っているよ」「ここはとても面白い取り組みをしているよ」というところをご存知でしたら、ぜひご紹介くださいませ。

私が取材に行って、記事を書き、ブログや九州スタッフのHP、将来的には書籍にしてご紹介をする予定です。

 

面白い情報がありましたら、ぜひ

entry@kosodate-p.com

まで、お知らせください。

睡眠時間世界ワースト1位 日本人の女性と乳幼児は世界一眠らない

子育てに理念を 子育てフィロソフィ代表の山本です。

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日本人女性の睡眠時間は世界ワースト1位

2014年のOECDジェンダーデータ、Time use across the word のデータで、

日本人女性の睡眠時間は、世界ワースト1位であるという不名誉が明らかになっています。

www.oecd.org

 

女性の睡眠時間

ワースト1位 日本 458分(7時間36分)

ワースト2位 韓国 462分(7時間42分)

ワースト3位 メキシコ 488分(8時間8分)

 

 

また、男性も男女合わせた結果も、ワースト1位の韓国について日本は第2位でした。 

男性の睡眠時間

ワースト1位 韓国 461分(7時間41分)

ワースト2位 日本 472分(7時間52分)

ワースト3位 イギリス 476分(7時間56分)

男女合わせた睡眠時間

ワースト1位 韓国 461分(7時間41分)

ワースト2位 日本 463分(7時間43分)

ワースト3位 イギリス連邦 484分(8時間4分)

 

睡眠時間が短いことは、なにか問題があるのでしょうか。日本の睡眠時間の少なさは、勤勉な証拠であるなんて思っていませんか。

 

睡眠不足が経済損失を産んでいる

問題は大ありです。睡眠不足が原因で、遅刻、欠勤、作業効率の低下、あげくの果てには交通事故も起こってきます。

睡眠不足が経済損失に与える影響を、日本大学医学部教授の内山真博士が試算したところ、3兆5000円もの損失があるとしています。

 内山真, 睡眠障害の社会生活に及ぼす影響と経済損失 (特集 睡眠障害と精神衛生,付随する社会問題) 日本精神科病院協会雑誌 31(11), 1163-1169, 2012-11 

 

乳幼児の睡眠時間も世界ワースト1位

そして、睡眠時間の短さは大人だけの話ではないのです。

ペンシルバニアこども病院・セントジョセフ大学所属の小児精神科の心理学者、ミンデル博士らが2010年に行った 0~3 歳を対象にした世界 17 か国での調査研究で、日本の乳幼児の睡眠時間が世界ワースト1位であることが明らかになりました。こちらの、母親向けのサイトに詳細は寄稿しています。

itmama.jp

日本の乳幼児の睡眠が短い原因は、日本の大人の睡眠不足に引っ張られているからと考えても、発想の飛躍とは笑えないでしょう。乳幼児の睡眠不足は大人の睡眠不足からの派生的な現象ではないでしょうか。

 

社長、管理職の皆さんは日本の未来のために職員は定時に返してください。長時間労働の是正がホットなニュースになっていますが、この睡眠時間の短さの連鎖を断ち切るために、特に、子育て中の女性、男性は早く帰して、子どもとの時間と早く寝かしつけができるための時間を作ってください。

そして、まずはこれを読んでいるあなたの睡眠時間を増やすこと。睡眠時間をもっと増やしていけば、日本人の幸福度も生産性も上がるはずです。

 

とある小学校の睡眠の教育の取り組み

大阪の公立の小学校で、あまりにも遅刻が多いために、睡眠の教育を始めたところ、遅刻の改善、学力の向上もみられたそうです。

headlines.yahoo.co.jp

 睡眠について学んで、適正な睡眠時間を確保すること。この意識が、睡眠時間ワースト1位の日本には欠けています。

 

まずは、あなた自身が睡眠をもっととりましょう。

日本人の平均睡眠時間が増えれば、仕事の作業効率は上がり、交通事故は減り、子どもの学力は上がり、日本の未来が明るくなるような変化が起こるはずです。世界ワースト1位の睡眠時間を世界の標準に戻すだけで、日本はもっと良くなるはずです。

 

寝かしつけをお伝えする書籍を書いています。

赤ちゃんがぐっすり寝てくれる奇跡の7日間プログラム

赤ちゃんがぐっすり寝てくれる奇跡の7日間プログラム

 

 極端に偏らず、分かりやすい内容が受けて、小児科のお医者さんに紹介をいただいています。ありがとうございます。

子育ての理念を作るワークショップを行います

kosodate-p.com

御社に合った、子育ての理念、方法の策定を一緒に行います。ぜひ、力にならせてください。